森山彰久・松宮義晴(東大海洋研)
[概算] 使用データは,対象種の漁獲量,放流尾数,放流から加入までの死亡率および繁殖価を得るための資源パラメータである。資源尾数は漁獲量から漁獲率・成長式などの適当な値を想定して推算した。マダイを例とすると,全国の放流魚産卵ポテンシャル指数は1986年 5.6%,1992年6.4%となった。8つの水域(海区)のうち太平洋中区が最大で,それぞれ20.5%と24.7%であった。
[検討] 放流魚産卵ポテンシャル指数の値は,対象種の系群あるいは水域の範囲設定によって異なる。系群の範囲をどのように水域と対応させたらよいか検討した。種類別水域別に,放流魚産卵ポテンシャル指数と資源尾数(または放流尾数)との関係についても考察した。